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【Vol.24 ラングドック・ルーション地方】

ラングドック・ルーション地方はフランスの南部に位置し、地中海に面しています。 ローヌ地方・プロヴァンス地方の西側に広がるラングドック地方とスペインに隣接するルーション地方を合わせて、ラングドック・ルーション地方と呼ばれています。

フランスで最も生産量が多い産地で、古くは質よりも量を重視した安価なワイン造りが主流でした。 その後1980年代から有能で意欲的な生産者達により品質が追求され、現在では素晴らしいワインを生み出す銘産地となりました。

ラングドックの気候

温暖な地中海性気候であり、夏は乾燥して暑く、冬は穏やかです。 また地域特有の強い風によって、暑さを防ぐことが出来るとともに、ブドウ表面が乾燥します。 そのおかげで病害が少ないことから、有機栽培にも適しています。 フランスで有機栽培しているブドウ畑の1/3がこの地域にあります。

土壌

非常に広い産地のため土壌は多様です。 山間部は泥灰岩質、砂利質、シスト(片岩)土壌など、海岸部は砂質、石灰質、粘土質などです。

ブドウ品種

ブドウ栽培に適したラングドックでは多くの品種が栽培されています。

【白ブドウ】

主な品種はグルナッシュブラン、クレーレット、マルサンヌ、ルーサンヌ、ブールブーラン、ピクプール、マカブー、モーザック、ミュスカ・ア・プティ・グレン、ミュスカ・ダレクサンドリーなど。 それに加えてシャルドネ、ソーヴィニヨンブランも作られています。

【黒ブドウ】

カリニャン、シラー、グルナッシュ、サンソー、ムールヴェードル、モラステル、メルロー、カベルネ・ソーヴィニョンなどが栽培されます。

人気上昇中の産地

ボルドーやブルゴーニュのように伝統的な格付けが無く、地価も安いラングドックでは、優れた生産者が造りあげた一級品のワインでも比較的安価に買うことが出来ます。 しかも有機栽培が盛んな地域のため、ナチュラルな味わいで身体にも優しい自然派ワインも多く生産されます。 コストパフォーマンスの高いワインが見つかる注目の生産地です。

ワイン愛好家
浦田 隆之

ヨーロッパ旅行がきっかけでワイン好きになり、ほぼ毎日ワインを愉しんでいます。
飲み始めたころは知らなかったワインを美味しく飲むための知識も少しずつわかるようになりました。温度や時間、グラスの違いなど、知ることで同じワインが2倍にも3倍にも美味しく頂けます。


※20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています

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